<現地レポート>高校生運営の『プロジェクトネパール』との活動で、ネパールにICT学習と憩いの場を提供
国際支援で現地の「学びに対する熱量」と「教育課題」を実感
日本PCサービスと高校生運営の『プロジェクトネパール』が、ICT学習と憩いの場を提供する架け橋に|現地レポート
デジタル機器の設定・トラブル解決を行う日本PCサービス株式会社(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:家喜 信行、証券コード:6025、以下「当社」)は、長野県軽井沢町にあるインターナショナル・スクール「ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン」(以下「UWC」)の生徒が立ち上げた「プロジェクトネパール」と共に国際的な学習支援に取り組んできました*。2024年5月4日に学習用端末を寄贈したネパールの教育施設がオープンしたことを受け、現地レポートを報告します。
*取り組み詳細(2024年2月29日当社リリース):https://www.j-pcs.jp/news/news?id=758
支援のきっかけと、プロジェクトネパールについて
当社は、SDGsの”質の高い教育をみんなに”の考えに基づき、これまでに各地の児童養護施設へ、学習用端末の寄付と導入支援など、ICTを活用した学習環境の向上に取り組んできました。この活動を目にした、UWCの「プロジェクトネパール」に所属する学生から連絡を受け、国際支援活動への協力要請をいただきました。
プロジェクトメンバーからネパールの教育環境を改善したいという熱い想いを実際に聞き、当社だからこそできるサステナブルな活動を行うべく、約半年以上に渡り、協力してまいりました。
ネパールの地域による学習格差は大きく、子どもたちが「学び」を求めていたとしても、学習に必要なものや施設が揃っていない地域がほとんどです。そのため、子どもたちは「学び」のために長距離の移動や、地元を離れて暮らすことが必要な現状があります。
そこで、現地の学習環境を向上すべく、当社からプロジェクトネパールへ学習用パソコン10台を提供し、UWCのプロジェクトメンバーが現地の教育施設へ直接設置すべく活動を進めてまいりました。
※学習端末の贈呈式|日本PCサービス社員とプロジェクトネパールのメンバー
3月にはプロジェクトメンバーが、実際にネパールの地へ足を運び、設置場所となる新施設を訪れました。そして、当社より寄贈した学習用パソコンの設置や現地職員へのレクチャーを行い、新施設である「SA Nepal X IPN Library」が5月下旬、無事オープンを迎えました。
「SA Nepal X IPN Library」は地域のコミュニティを支える図書館として建設されており、第一の目的は、恵まれない学生や地元の人々が情報や技術資源に容易にアクセスできないことから生じる「学び」の機会不足を解消していくことです。
プロジェクトネパールのメンバーたちは約2週間にわたって現地で活動し、現地の支援団体や学生ともコミュニケーションを取りながらネパールの教育事情など見聞きし、今回のような支援活動の継続が、地域に大きな影響を与えると実感したとのことです。当社では、今回の取り組みが、より身近な環境で「学び」を得る機会となり、地域の学習環境向上のきっかけとなることに期待しています。
プロジェクトネパール 下元 爽夏さま より
まず、この度は皆さまのご協力のおかげで、無事プロジェクトを完了することができました。ネパールに足を運んで、衝撃的だったのは、高校教育がほんの、ひと握りの人にしか与えられないことと、身分制度の名残があるネパール社会を変えたい高校生の「熱」です。自分と同い年の子が高校教育を受けたい一心で、村を離れ、数時間かけて受験会場に向かい、自身の将来を変えるために、動き出している生徒の覚悟にこちらが圧倒されました。本プロジェクトを通じて、私たちがネパールの生徒に学習の場を提供できたことに大変嬉しいと思うと共に、たくさんのことを教えてもらったと思います。今後、プロジェクトが持続的な影響を与えられよう、尽力したいと思います。
※学びや憩いの場となった「SA Nepal X IPN Library」の様子
現地への影響と日本PCサービスのこれから
この支援活動によって、ネパールの若者たちが簡単に利用できる図書館が学びの場の選択肢として増加し、より身近で「学び」が得られると感じてもらうきっかけになると考えています。
今後施設では、読書会や読書クラブ、ゲスト・スピーチなどのワークショップを実施することで、学業以外のことを学ぶ機会を得るための活動も計画し、多くの学生や地元の人々にとって魅力的な施設となるべく運営していく予定です。ネパールの学習環境を改善し、「学び」を求める若者にとってこの図書館は大きな影響を与えることができる場所となるでしょう。
今後も当社だからこそできる支援活動などを通じ、世界や国内でより多くの子どもたちがICTに触れ、より良い学習環境を作るべく貢献してまいります。
※現地の支援団体からのお礼の手紙(左)・プロジェクトネパールメンバーが施設への導入を行う様子(右)